地域貢献スペース

企画展[2023.12-2024.1]

鳴輪沙也加個展「偶然のメソドロジー」

今回の展示では、鏡面に注目し、実在と虚像の関係性を思考していきながら、物質と知覚の差異について考えていく構成にしました。

鏡は偽の奥行を作り出し、存在しない奥行を存在するかのように見せることで現実の私たちの存在を曖昧にさせます。ではなぜ私たちが鏡に映る像が偽物であるかと認識するのは、視覚をもつ身体が空間の中に位置して鏡に対面し、反転する現象や身体の動きによる動的な変化を知覚するからです。
作品の制作プロセスである鏡に映った像をカメラの眼を介して写していく工程は、空間の中に位置する物体や身体といった集合的有機体が光の反射を繰り返し、表層的なイメージとなり、様々な物質に移行していく様子を垣間見ることができます。2次元と3次元の往復をすることで、複製可能なイメージの空虚さの中に私という唯一性を見出していくことは、豊かな想像力と自律的行動の可能性を広げてくれると期待しています。

出展者

鳴輪 紗也加 NARUWA Sayaka

1995 広島県生まれ
2017 女子美術大学芸術学部美術学科洋画専攻版画コース卒業
2021 同大学大学院美術研究科博士前期課程美術専攻版画研究領域修了

2016  第41回全国大学版画展 美術館買い上げ賞受賞(町田市立国際版画美術館)
2016  第16回南島原市セミナリヲ現代版画展 南島原市教育委員会賞受賞 (南島原市ありえコレジヲホール)
2017  第61回CWAJ現代版画展 入選(代官山ヒルサイトフォーラム)
2017  第6回NBCメッシュテック シルクスクリーン国際版画ビエンナーレ展 入選 (有楽町朝日ギャラリー)
2018 PrintzⅡ 展(GALLERY ART POINT)
2019 DIVERSITY IN LIFE 多文化交流〜制作の現場から(アートラボはしもと)
2020 版画キメラ観察会 (女子美術大学相模原キャンパス2号館1階SWITCH Labo)
2021 個展「There is no there there.」(gallery TOWED 2F)
2022 めくられるページ、横切るハト。(KOGANEI ART SPOT シャトー2F)
2023 個展「周縁の集積物」(Alt_Medium)

展示期間

展示期間:2023年12月11日(月)~2024年1月26日(金)


会場

地域貢献スペース(たましん本店本部棟2階 北側通路)
利用時間8:00〜21:00



お問い合わせ

企画展に関するお問い合わせは以下にお願いします。

お電話でのご連絡
(公財)たましん地域文化財団
042-574-1360
受付時間:10:00~18:00(月曜日・祝日・年末年始を除きます)